川北縫製

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見えないところまで気を配る

服の着心地は、見えないところへの気配りで決まる。
だから、細部まで決め細やかに、きっちりと縫い上げる。
どんなに手間がかかっても、決して手を抜かず、とことんまで、こだわり抜く。
私たちは、こんな思いで、日々、服づくりに取り組んでいます。

私たちが、なぜ、こだわるのか?
それは、日本製の誇りを、もう一度取り戻したい。
細部にこだわり、最高の着心地の服を世に届けたいと思っているからです。

余儀なくされた品質の妥協

日本の縫製業界は、1990年代の半ばから、中国製に押され、変質していきました。
人件費が十分の一の中国生産に、当初は品質で対抗しようとしましたが、バイヤーの評価が得られず、多くの縫製業者は、妥協の道へと進んでいきました。
私たちも例外ではありませんでした。

当時、私たちは、「少しぐらい品質を落としても、中国製よりはマシ」。
そんなふうに、思っていました。しかし、ある日、バイヤーに、「日本製と言ったって、中国製と変わらんやないか」。そう指摘され、一気に発注数を減らされました。
そして、2001年、私たちは工場の大幅な縮小を、余儀なくされました。

日本製の誇りを取り戻す

そんな中、ある日、一人のデザイナーに出会いました。セレクトショップで、商品のバイヤーと販売を担当しているのだけど、自分の力を活かして、納得のいくモノづくりがしたいというのです。私の方と言えば、長年、OEM生産者として、良い製品を作る技術はあるのだが、何を作れば良いのかが分からない。いつか、自分たちの技術をフルに活かして、最高の服を作りたい。日本製の誇りを取り戻したい。そう思っていた矢先の出会いでした。

今、日本で販売されている服のほとんどは、商品企画、調達、縫製の各プロセスを別々の事業者が担っています。製品は、商品企画を担う人が主体となって作り上げていくのですが、必ずしも、生地や糸などの素材や、縫製の細部に詳しい訳ではありません。

従って、商品は、デザインの違いによる差別化が主となってしまいます。
しかし、商品の差別化は素材や縫製の工夫から、もっともっと可能です。

私たちは、これら全てのプロセスを一つ屋根の下で行うことで、研ぎ澄まされたデザイナーの感性を、素材選びや縫製方法の細部にわたるまで行き届かせることで、これまでにない、斬新な服づくりを実現させたいと考えたのでした。
この思いのなか、「CURLY」は、誕生しました。

私たちの願い

私たちは、今後、第2、第3の「CURLY」を立ち上げていきます。
歯を食いしばって頑張る全国の生産者の人たちに、自らがファクトリー・ブランドの立ち上げに成功することで、「地方の中小企業でも、頑張ればやれる」ことを示していきたい。そして、私たちの挑戦が、少しでも日本の元気に繋がればと願っています。

気取らないお洒落さと、ストレスを感じさせない着心地の良さで、ありのままの自分に戻れる服。生地が裂けても、擦り切れても、着続けたくなるほど愛着の持てる服。
こんな服をお客様に届けるために、私たちはこれからも、精一杯の真心を込めて、ミシンを踏み続けます。

代表取締役 川北繁伸

川北繁伸